遺伝子情報の収集と解析

遺伝子の情報は世界的な共同研究であるゲノムプロジェクトの進展もあり、急速に増加している。
これらの情報は各国の大型コンピューターに蓄積されており、インターネットから利用することができる。これらの情報は日々更新されており、遺伝子研究には欠かせないものになっている。


また、遺伝子探索分野にはこれらのDNA情報や蛋白情報を処理するソフトウエア(Genetyx)のサーバーが用意されている。
これを利用することにより制限酵素地図を作成したり、DNA情報から蛋白情報に翻訳したり、PCRのプライマーを作成したりすることができ、遺伝情報をうまく利用することができる。


今回は日本の代表的な遺伝情報のサイトであるゲノムネット または米国の代表的なサイトであるNCBI(National Center for Biotechnology Information)を利用して、遺伝子の様々な情報の検索、さらにその遺伝子に似た遺伝子の検索を試みる。
また、この遺伝情報をGenetyxを用いてさらに解析する。


  1. ゲノムネットにアクセスする。
  2. 鳥取大学は文部省の専用回線に接続しているために、直接情報通信の回線にコンピューターが接続できる。インターネットの末端ソフト(Netscape NavigatorまたはMicrosoft Internet Explorer)を利用する。


  3. ゲノムネットならDBGET/LinkDB、NCBIならEntrezから遺伝子情報を入手する。

    • DNA情報(DNA)
      例題:superoxide dismutase human mRNA
    • 蛋白質情報(Protein)
      例題: superoxide dismutase human
    • 遺伝病情報(OMIM)
      例題:Amyotrophic lateral sclerosis

  4. 似た遺伝子の検索(ホモロジーサーチ)
  5. このためにはBLAST(Basic Local Alignment Search Tool)を用いる。


    • DNA情報
      例題:gttagctaac tgccctgggc cctgtattgg ttttgctcaa taggaaattg
    • 蛋白情報
      例題:RKSYYSKDPS RAEKREIKCP TPGCDGTGHV

  6. DNA情報の解析(Genetyx)

    • 制限酵素地図の作成
      例題:課題1の遺伝子情報の制限酵素地図を作成
    • DNAから蛋白への翻訳
      例題:課題1のDNA構造を蛋白に翻訳する。
    • PCRプライマーの設計
      例題:課題1のDNAの情報から100bpから150bpの範囲を含むプライマーを設計してみる